てんでんこ

どうも、よっさんです。

ちょうど1ヶ月前の深夜、伊予灘を震源とするM6.2の地震があり、広島市では震度4を観測しました。一部で被害があったようですが、幸い大きなものはなかったようです。我が家では無造作に積んでいた紙類が落ちたくらいでした…が、揺れで目覚めた娘がすっかりおびえてしまい、その後数日は留守番を怖がり仕事中の私に電話をかけてくることもありました。

あまり怖がらなくても大丈夫と言い聞かせましたが、この際なので前から決めていた「もしも」のときのルールを改めて確認しました。と言っても、簡潔です。

一人の時は小学校市が指定する生活避難場所に避難する。そこからは勝手に動かず親が来るのを待つ。

この1点のみ。すなわち、てんでんこの徹底です。

この「てんでんこ」という言葉、東日本大震災当日に登校していた小中学校の全生徒が無事だった、という岩手県釜石市の「釜石の奇跡」ですっかり有名になりました。昔からの東北の言い伝え…ではなく、意外にもごく最近提唱されたらしいのですが、もともとは東北の方言で「一人ひとりが、めいめいが」という意味です。それが転じて、「津波が来たら、取る物も取りあえず、肉親にも構わず、各自てんでんばらばらに一人で高台へと逃げろ」「自分の命は自分で守れ」という防災教訓として語られています。

前述の釜石市の例では、子どもたちは地震直後から教師の指示を待たずに避難を始め、「津波が来るぞ、逃げるぞ」と周囲に知らせながら、保育園児のベビーカーを押し、お年寄りの手を引いて高台に向かったそうです。

東日本大震災後、「逃げる」大切さがクローズアップされています。「逃げる」ことは「生きる」こと。自分の命は自分で守る。逃げる場所をあらかじめ家族で話し合っておく。地震が起きたら、その安全な場所にそれぞれが逃げる、また逃げていると信じ自律心を持って行動する。安全な場所とそこにたどり着く時間や道すじなどを考えておく。こういった事前の準備や心構えが生死を左右する、と専門家は指摘しています。

広島は東日本に比べると地震が少ないですが、直下に確認されている活断層が起こす地震や南海トラフ地震ではそれなりの被害が想定されており、「てんでんこ」の覚悟は常に持っておく必要があると思います。先月の広島の地震は深夜だったので、多くの場合家族と一緒だったでしょう。でも、日中は家族が離れ離れでいる時間の方が長いのです。何日かかっても絶対迎えに行くから、信じて避難所で待っていてほしい、と娘には念を押しています。

地震対策はほかにもあります。家具を固定し“家財道具に殺されない”家にする、ライフラインの断絶に備えて備蓄をする…このあたりはあまり手がついておらず、わずかに買い求めている非常食や水などを先日ようやくひとまとめにしたくらいで…(それまでは家中に散在していた)。まだまだ、「もし」に対する備えは足りないですね。考えなくては(汗)。

地震の多い日本で暮らす私たち。あなたの家は、被災時のルールをちゃんと決めていますか?

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